「クラ」
グラファイト、鉛筆、ペンキ、木、スタイロフォーム、キャンドル・ライト
91.0×91.0×78.0 2017.11.3~23
旧山崎家別邸は、「亀屋」の五代目である山崎嘉七氏の隠居所として建てられた別邸です。母屋は、木造モルタル仕上げ洋風屋根葺の洋館で、その和室棟の東側端に児童室が配置されています。
そこでは、代を重ねて、子供ら家族や親族、友人などとの生活が息づいていたのです。
「住」は、人々の生活と深く結びつき、延々と時間の堆積を重ね、その住空間は現在へと続いています。その沈黙の空間は、時空を超え、人々の感情のタイムトンネルとなっています。
漆黒のグラファイト板3枚による「クラ」を設け、その中に明かりを灯し、いにしえの人々の思いと感情に耳を傾けてみたいと思います。